iOSデバイスの点字ディスプレイユーザーのための10のヒント(2025年版) Part 2

iOSデバイスの点字ディスプレイユーザーのための10のヒント(2025年版) Part 2

HKNC(ヘレン・ケラー・ナショナル・センター)技術研究・革新センターより、iOSデバイスを使用する点字ディスプレイユーザー向けの重要なヒントをお届けします。

著者:スコット・ダヴァート
2025年3月6日


はじめに

前回の記事で導入を書いたので、今回は省略します。明らかに前回の続きだからです。
もしパート 1を見逃した方はこちらでご覧いただけます。
訳中:日本語訳はこちらでご覧いただけます。

それでは、次のヒントを紹介していきます。


入力と出力の同期

iOS 18では、点字の入力と出力を細かく制御できるようになりました。私は通常、入力と出力の両方で縮約点字(contracted braille、翻訳者注:英語ではUnified English Braille(統一英語点字)の一部として標準化されている)を使用するため、それらを同期させることで、1つのキー操作で両方を制御できます。

これを設定するには、
設定 > アクセシビリティ > VoiceOver > 点字 に進み、「入出力表を一致させる」スイッチをオンにします。

この設定を有効にすると、スペース + 2-3-6 または スペース + 2-3-4-5 を押すことで、入力と出力の両方を変更できます。

縮約点字へ移行中で、入力と出力を異なる設定にしたい場合は、それぞれ個別に設定できます。例えば、縮約点字をまだ読み慣れていないが、学習した省略形で入力したい場合、スペース + 2-3-6 で点字表を切り替え、スペース + 2-3-4-5 で出力(読む点字)を変更できます。


点滅を止める

点字カーソルは7と8の点の点滅で表されます。一部のユーザーからは、特定のデバイスではこの点滅がうるさく聞こえるという声もありますが、幸いこの点滅はオフにすることができます。
これは点字ディスプレイ専用の設定ではありませんが、目の見えるユーザーと同様に点字ユーザーの体験にも影響を与えます。

点滅を無効にするには、
設定 > アクセシビリティ > 動作 > 点滅しないカーソルを優先
をオフにしてください。


ホールドを活用する

アイコン上で「ホールド」(画面を押さえたままにすること)すると、ショートカットや追加機能にアクセスできます。Windows PCで右クリックするとメニューが表示されるのと同じイメージです。

例えば、ホーム画面の「メモ」アプリをホールドすると、以下のようなオプションが表示されます。

  • アプリの起動
  • ウィジェットの設定
  • 新規メモやチェックリストの作成
  • 書類をスキャン
  • オーディオ録音
  • ホーム画面でのアプリの配置変更
  • メモアプリのパスコード設定

この機能はホーム画面のアイコンだけでなく、Apple Newsアプリのニュース記事などにも適用できます。ホールドすると、その記事を共有したり、リンクをコピーしたり、発行元のサイトを開いたりするオプションが表示されます。

パーキンス式キーボードを使用している場合は、スペース + 3-5-6 でホールドができます。
QWERTYキーボードでは、VoiceOver修飾キー + Shift + M で同様の操作が可能です。


VoiceOverの音を消す(必要ならば)

VoiceOverの音声なしで快適に操作できるユーザーにとっては、VoiceOverのサウンドをオフにしつつ、iOSの他のシステム音はそのままにしておくと便利かもしれません。

これを設定するには、
設定 > アクセシビリティ > VoiceOver > オーディオ > VoiceOverのサウンドと触覚
でサウンドをオフにしてください。


1つの点が多くの情報を伝える

通常のフラッシュメッセージとは別に、状況セルを使用して、デバイスに関する情報を簡潔に伝えることができます。

状況セルを有効にするには、
設定 > アクセシビリティ > VoiceOver > 点字 > 状況セル
で「左揃え」または「右揃え」を選択してください。

設定を有効にすると、以下の情報が点1つで確認できます。

  • 音声がミュートされているか
  • バッテリー残量が20%未満か
  • サウンドカーテンが有効か

点が上がっていれば「オン」、下がっていれば「オフ」を意味します。
状況セルの上または下にあるタッチカーソルキーを押すと、どの点が何を示しているのかを確認できます。
なお、複数の点を組み合わせても新しい意味が生まれるわけではありません。
例えば、点3と点6が上がっている場合、「音声がミュートされていて、サウンドカーテンが有効」になっていることを示します。


自分好みにカスタマイズ

このヒントは少し長くなりますが、点字ディスプレイユーザーにとっては、操作効率を飛躍的に向上させることができる重要な内容です。
ウェブページの見出し間をすばやく移動したり、設定を開かずにワンアクションで特定の機能を実行したりと、さまざまなカスタマイズが可能です。
設定方法は、使用するデバイスのキーボードがパーキンス式QWERTYかによって異なります。

パーキンス式のキーボードで新しいコマンドを設定する

  1. 設定 > アクセシビリティ > VoiceOver > 点字 > 使用中の点字ディスプレイ > 詳細情報 > 点字コマンド に進みます。
  2. 「VoiceOver」ボタンを選択します。
  3. 「次の検索結果」ボタンを選択します。
  4. 「新規点字キーを割り当てる」を選択します。
  5. 事前にショートカットキーを考えておきます(割り当てる際、数秒以内に入力しないと設定が失敗することがあります)。
  6. 「新規点字キーを割り当てる」を有効にし、設定したいキーを押します。ここでは 点8 + S を使用します。
  7. そのキーにすでに別のコマンドが割り当てられている場合、警告が表示されます。変更する場合は「OK」、キャンセルする場合は「キャンセル」を選択します。
  8. 設定が完了すると、新しいコマンドが有効になります。

QWERTYキーボードで新しいコマンドを設定する

  1. 設定 > アクセシビリティ > VoiceOver > コマンド > すべてのコマンド > システム > 画面をロック に進みます。
  2. 「キーボードショートカットを追加」オプションを選択します。
  3. 割り当てたいキーボードショートカットを入力します。
  4. 設定後、「完了」ボタンをダブルタップします(このボタンは、ショートカットを設定するエリアの1つ右にあります)。
  5. そのキーにすでに別のコマンドが設定されている場合、警告が表示されます。変更する場合は「OK」、キャンセルする場合は「キャンセル」を選択します。

このように、特定の機能に素早くアクセスできるようにカスタマイズすることで、点字ディスプレイの操作がより快適になります。


すべての音を消す!

ここまでカスタムコマンドの設定について説明しましたが、これを活用して「サウンドカーテン」を有効にする方法もあります。
サウンドカーテンとは、iPhoneの音声を完全に遮断し、緊急警報以外のすべての音を消す機能です。

特に聴覚障害のある点字ユーザーにとって、意図せずVoiceOverの音声がオンになることは困る場合があります。
たとえば、VoiceOverが再起動すると、デフォルトで音声が再び有効になります。聴覚障害のあるユーザーはこれに気づけないため、不便を感じることがあります。
サウンドカーテンを有効にすると、たとえVoiceOverがオンになっていても、音声が一切出なくなります。

サウンドカーテンを点字ディスプレイのコマンドに割り当てる方法

  1. 設定 > アクセシビリティ > VoiceOver > 点字 に進みます。
  2. 「VoiceOver」カテゴリー内の「サウンドカーテン」オプションを選択します。
  3. 先ほど説明した方法に従い、点字ディスプレイのキーに割り当てます。

設定アプリからサウンドカーテンを有効にする方法

  1. 設定 > アクセシビリティ > VoiceOver に進みます。
  2. 「サウンドカーテン」オプションをオンにします。
  3. 確認メッセージが表示されたら、「OK」を選択します。

サウンドカーテンをオンにすると、iPhoneのスピーカーや接続された補聴器からも音声が出なくなります
ただし、補聴器がiPhoneに接続されている場合、サウンドカーテンを有効にしても補聴器への接続が維持され、無音のままとなります。
誤操作で音が出るのを防ぎたい場合は、iPhoneのスピーカーに音声をルーティングするのが最善の方法です。


iOSをスムーズに操作する

点字ディスプレイを使って、iOSのさまざまな機能へ素早くアクセスする方法を紹介します。

  • 通知センターを開く

    • パーキンス式:スペース + 4-6
    • QWERTYキーボード:VoiceOver修飾キー + Fn + 上矢印
  • コントロールセンターを開く

    • パーキンス式:スペース + 2-5
    • QWERTYキーボード:VoiceOver修飾キー + Fn + 下矢印
  • ステータスバーへ移動

    • パーキンス式:スペース + 2-3-4(S)
    • QWERTYキーボード:VoiceOver修飾キー + M

iPhone 16以降のモデルでは、ステータスバーをタップすることで情報を確認できますが、
点字ディスプレイでも以下の方法で同じ情報を取得できます。

  1. スペース + 2-5 を押してコントロールセンターを開く
  2. スペース + 1 を押してステータスバー情報を確認(ただし、時刻と日付は含まれません)
  3. スペース + 4-6 を押して通知センターを開く
  4. スペース + 1 を押して時刻と日付を確認

ダブルタップの便利機能が点字キーボードにも!

タッチスクリーンでは、2本指でダブルタップすることで、さまざまなアクションを実行できます。
(例:通話の応答・終了、音楽の再生・停止、音声入力の開始・終了など)

点字ディスプレイでも、
スペース + 1-5-6(パーキンス式)または VoiceOver修飾キー + Enter(QWERTY)で、同様の動作を行えます。


まとめ

ウェブページやアプリのごちゃごちゃした情報に惑わされることなく、効率的に操作するためのヒントを紹介しました。
iPhoneのホーム画面で最下部にあるアプリへすばやく移動するには、

  • パーキンス式:スペース + 4-5-6
  • QWERTYキーボード:Control + 下矢印

を押すと、最後のアイコンに瞬時に移動できます。


終わりに

少し長くなりましたが、1つでも役立つヒントが見つかれば幸いです。
もっと基礎的な情報が知りたい方は、AppleVisのガイド(英語)を参照してください。
また、Braillists Foundationで3回にわたるマスタークラスも公開しています。
シリーズのPart 1はこちら(英語)

2025年の iOS デバイスの点字ディスプレイ ユーザー向けの 10 のヒント – パート1

 ヘレン・ケラーナショナルセンター(HKNC)のテクノロジーリサーチアンドイノベーションセンターは、点字ディスプレイユーザーのための役に立つヒント集を公開しました。

10 Tips for Braille Display Users of iOS Devices in 2025 – Helen Keller Services

 同センターはアメリカのニューヨークにあり、全米に支部がある青年・成人盲ろう者のためのリハビリセンターです。

 以下、この内容を日本語訳してみましたので、掲載いたします。
参考になれば幸いです。


ヘレン・ケラー協会:2025年 iOSデバイス用点字ディスプレイユーザーのための10のヒント – パート 1

HKNC(ヘレン・ケラー国立センター)の技術研究革新センターがお届けする、iOSデバイスの点字ディスプレイユーザーにとって不可欠なヒント集。
スコット・ダバート著
2025年2月21日

はじめに

デジタル環境には、iOSデバイスを含むさまざまなテクノロジーに関する洞察を提供する記事があふれています。主要なオペレーティングシステムに関するあまり知られていない機能に関するヒントも、さまざまなタイプのユーザー向けに広く提供されています。この文献をさらに充実させるために、iPhoneおよびiPadの点字ディスプレイユーザー向けの10個の役立つヒントをまとめました。この記事は、新規の点字ユーザーと上級の点字ユーザーの両方に、新しい役立つ情報を提供することを目的としています。これらの推奨事項は、iOSデバイスの点字ユーザーとしての私の個人的な経験と、他の点字ユーザーとの専門的な仕事から得られたものです。

Bluetooth接続の改善

Bluetoothが有効になっている場合、iOSデバイスの電源ボタンを押すたびに、接続可能な他のBluetoothデバイスを検索します。これには、すでにペアリングされている点字ディスプレイも含まれます。したがって、iOSデバイスと点字ディスプレイがすぐに通信を開始する可能性を高めるには、iOSデバイスのロックを解除する前に、点字ディスプレイの電源をオンにして、検出可能モードまたはターミナルモードにしておくことをお勧めします。2つが以前にペアリングされており、その点字ディスプレイがVoiceOverで選択されている場合、ペアリングプロセスは非常に迅速に開始されます。iOSデバイスのロックをすでに解除した状態で電源を入れても点字ディスプレイを接続できる場合がありますが、必ずしも成功するとは限りません。また、「起動時にBluetoothを有効にする」を有効にすると、VoiceOverが有効になるたびにBluetoothが起動します。これを行うには、「設定」>「アクセシビリティ」>「点字」>「開始時にBluetoothを有効にする」に移動してオンにします。

プラグアンドプレイ

VoiceOverが有効になっている場合、一部の点字ディスプレイをUSB-Cポートを備えたiOSデバイスに直接接続することもできます。Brailliant、Chameleon、Mantis Q40、およびActivatorはUSB-C経由で正常に接続できました。Orbit ReaderまたはFocusディスプレイをUSB-CでiOSで動作させることはできませんでした。

アプリのクイック起動

特定のアプリをホーム画面で検索するのは面倒な場合があります。iOS 17以降、点字ディスプレイユーザーはホーム画面からEnterキーまたは8の点を押すことができます。これにより、入力する空白が表示されます。次に、探しているアプリの最初の数文字を入力し、キーボードに応じてEnterキーまたは8の点を押すと、検索の最初の一致が2つの8点フルセル間にリストされているはずです。スペースと1の点またはスペースと4の点を押して結果間を移動し、Enterキーを押すとアプリを起動できます。

QWERTYキーボードのようだ

点字キーボードの操作では利用できないBluetoothキーボードコマンドがある場合があります。非常に多くのBluetoothキーボードコマンドが特定のタイプのキーボードの組み合わせに関連付けられているため、パーキンス式のキーボードを備えた点字ディスプレイでこれらのコマンドの多くをエミュレートすることもできます。たとえば、メモアプリとメールアプリでCommandキーとNキーを押すと、新しいメモまたはメッセージが開始されます。すばやく操作できる場合は、コマンドキーのエミュレーションを実行し、すばやく文字Nを押してこれを行うことができます。以下のキーボードキーは、組み合わせて押しても、Bluetoothキーボードの押下を実行できます。

スペースと1の点-7の点:Commandキー
スペースと2の点-7の点:Optionキー
スペースと3の点-7の点:Controlキー
スペースと4の点-7の点:Shiftキー
スペースと5の点-7の点:FNキー

これらのコマンドを十分に速く実行できない場合は、上記のキーボードショートカットの押し続けをシミュレートすることもできます。上記のように7の点を使用する代わりに、8の点を使用します。たとえば、スペースと1の点-8の点を押すと、Commandキーがオンになります。もちろん、続行する前にキーをオフにする必要があります。そうしないと、iOSがCommandキーを押し続けていると認識するため、奇妙なことが起こる可能性があります。

一瞬表示され、消える

フラッシュメッセージは、点字ディスプレイにほんのわずかな時間しか表示されません。幸い、最初にキャッチできなかった場合でも、再度読むことができます。これを行うには、スペースとNキーを押すと、VoiceOverが点字ディスプレイに送信した最後の数項目の履歴を自分のペースで確認できます。前の項目に移動するには、スペースと1の点を押し、履歴をたどるには、スペースと4の点を押します。これらのメッセージの確認が完了したら、スペースとNキーを再度押して、iOSの元の場所に戻ります。フラッシュメッセージが点字ディスプレイに表示される時間を構成することもできます。これは、「設定」>「アクセシビリティ」>「VoiceOver」>「点字」>「点字警告メッセージ」で構成できます。完全にオフにすることも、メッセージが閉じられるまでディスプレイに表示されるようにするオプションもあります。

このボタンは何をするの?

最新の点字ディスプレイのほとんどには、パーキンス式のキーボードとカーソルルーターボタンがありますが、それらをユニークにするボタンもいくつかあります。これらは、さまざまな方法であなたの生活を楽にするように構成されています。たとえば、特定の方向にスクロールしたり、ディスプレイから手を離さなくても操作できるように配置したりすることができます。マニュアルやapple.comにリストされているさまざまなコマンドは素晴らしいものですが、そのようなリストをプルアップするのが常に便利なわけではありません。幸い、iOSにはそれが用意されています。iOSのどこからでも、スペースとKキーを押してVoiceOverヘルプをアクティブにします。QWERTYキーボードでは、VOとKキーを押します。これにより、ボタンとキーボードの組み合わせを押して何をするかを確認できるだけでなく、ジェスチャーとキーボードコマンドを練習することもできます。これらはフラッシュアップするメッセージであるため、最初に逃した場合は、前に書いたようにスペースとNキーを押してください。キーボードヘルプを終了するには、スペースとBキーまたはEscapeキーを押して、戻るボタンをアクティブにします。このモードに入る前にいた場所に戻ります。メッセージがフラッシュアップしない場合でも、キーボードヘルプに入る前に点字ディスプレイに最後に表示されていたものが表示されることに注意してください。これは、報告されている既知のバグです。

点字が詳しすぎる場合がある

点字出力に影響を与える多くの設定は、iOSの他の部分にあります。1つの例は、「設定」>「アクセシビリティ」>「VoiceOver」>「詳細度」にあるメニューです。このメニューでは、点字ユーザーとしてあなたに関係のないヒントをオフにすることができます。たとえば、「ダブルタップして開く」は点字ユーザーには適用されず、邪魔になる可能性があります。「ヒントを読み上げる」を無効にすると、タッチスクリーンにのみ適用されるヒントが削除されます。「システム通知」には、受信する通知をフラッシュメッセージとして配信できるオプションがあります。また、QuickNav通知、リンクに関する通知、アクションローターでのアクションの存在など、多くのものを構成するオプションもあります。

バッテリー寿命を節約する

VoiceOverには、スクリーンカーテンと呼ばれる画面を暗くする機能があります。これは、スペースと1の点-2の点-3の点-4の点-5の点-6の点を押すか、VO Shift Sを押すことでアクティブにできます。スクリーンカーテンを使用すると画面が暗くなるため、バッテリーの節約に役立つと論理的に判断できるかもしれませんが、これは真実ではありません。スクリーンカーテンは、文字通り、画面にかかるカーテンであり、VoiceOver固有の機能です。スクリーンカーテンが有効になっている間に画面の明るさを100%に上げて、バッテリーが下降線をたどるのを見ることで、これを確認できます。また、数分間明るさを高く設定してデバイスを使用した後、画面の端に熱を感じることもできます。代わりに、推測したかもしれませんが、画面の明るさを0%に設定します。これを行うには、「設定」>「画面表示と明るさ」に移動します。また、自動切り替えをオフにすると、明るさが0%に維持されることがわかりました。

すばやく見つける

雑然としたWebページまたは大きなドキュメントでは、行または単語でスクロールすると非常に面倒になる場合があります。ありがたいことに、VoiceOverにはこれを処理するユーザーをサポートする方法がたくさんあります。そのような方法の1つは、検索機能を使用することです。ほとんどの場合、スペースとfキーを押すか、QWERTYキーボードの場合はVOとFキーを押すことで探しているものを見つけることができます。次に、テキスト文字列を入力し、Enterキーまたは8の点を押すと、見つかった場合、VoiceOverはその場所に移動します。たとえば、リストで何かを探している場合、画面の上部ではなく、そのリストの上部にフォーカスが設定されている方が、VoiceOverはより確実にそれを見つけることがわかりました。同じテキスト文字列を再度検索するには、これにキーボードショートカットを設定する必要があります。これは、次の記事の一部として紹介されるヒントであり、10個の追加のヒントを紹介します…ご期待ください!

iOS18の新機能 VoiceOverの声のカスタマイズ

 iOS18で追加された新機能をご紹介しています。
今回は、iOS18で新しくなったVoiceOverの声のカスタマイズ機能をご紹介します。

 iOS18では、VoiceOverの声をカスタマイズできるようになりました。
例えば、声を高くしたり低くしたり、イコライザーを使って補聴器のフィッティングのように低音域を強調したり、高音域を強調したりなどできます。
難聴の方で高い音は聞き取りにくいけど低い音は聞きやすいなどというようなことがありますが、ここで声を調整するともしかするとこれまで聞き取りにくかったVoiceOverの音声を聞き取りやすく調整できるかもしれません。

 設定方法は、

設定 → アクセシビリティ → VoiceOver → 読み上げを開き、変更したい声を実行します。

○ 声の高低

 ここで上下にスワイプすると声の高さを設定できます。上にスワイプすると声が高くなり、下にスワイプすると声が低くなります。

○ イコライザ

 ここを実行します。

  • 超低域
  • 低域
  • 中域
  • 高域

 それぞれ「調整可能」と読み上げるところで上下にスワイプすると調整できます。
上にスワイプすると該当の周波数領域が強調され、下にスワイプすると該当の周波数領域の音が聞こえにくくなります。
 イコライザを設定したら、画面左上の「戻る」ボタンで戻ってください。

 あれこれいじってしまって、変な声になってしまい、逆に聞きにくくなってしまった場合は、「すべての声の変更をデフォルトに戻す」ボタンを押すと元の声に戻すことができますから、安心していろいろ触ってみて是非自分の聞きやすい設定に調整してみてください。

 また、iOS18から新しく追加された音声もあります。
それらの声も聞いてみてください。

 今回は、VoiceOverの声のカスタマイズ機能をご紹介しました。

iOS18の触覚機能

まだまだ不具合のあるiOS18ですが、今回から少しずつiOS18の新機能をご紹介していきたいと思います。
今回は新しく搭載された触覚機能をご紹介します。

1. ミュージックの触覚

聴覚に障害のある人が音楽を体験できる新たな機能が加わりました。
音楽を再生すると、音楽に合わせてiPhoneが振動するという機能です。
現在アップルミュージックカタログ内の数百万曲がこのミュージックの触覚機能に対応しています。
ホーム画面の【設定】 → 【アクセシビリティ】を開き、聴覚サポートの項目に【ミュージックの触覚】というところがありますので、ここに入り、ミュージックの触覚を【オン】にします。
すると、【サンプルの再生】というボタンがありますので、これを実行することで、実際にミュージックの触覚を体験することができます。

ところで、先日ちょうどタイミングよくアップルミュージック3か月無料体験のオファーが送られてきたので登録してみました。
今のところ再生した曲は全部ミュージックの触覚に対応していました。
これはなかなか楽しい機能ですね。
今のところアップルミュージックアプリのみの対応なのですが、APIが公開されているので、今後他の音楽アプリも対応してくれるといいなあと思っているところです。
例えば、カラオケアプリがこのミュージックの触覚に対応してくれれば、聴覚障碍者や難聴者がこの振動を頼りにカラオケに合わせて歌うなんてことも可能になるかもしれません。
なかなか斬新でおもしろい機能です。

2. VoiceOverがオンになると振動する

ものすご~く地味な機能ですが、VoiceOverがオンになると、ブンと振動するようになりました。
iPhoneと点字ディスプレイと繋いで使っている盲ろう者が何らかの理由で繋がらなくなると、今どんな状態にあるか分からなくなってしまいます。
そんなとき、とりあえずホームボタンやサイドボタンをトリプルクリックでVoiceOverをオン/オフしてVoiceOverを一旦オフにして再びオンにすると、点字ディスプレイとの再接続を試みます。
ただ、この再接続に少し時間がかかることがあり、VoiceOverがオンになっているのに気づかずにオフにしてしまうということがあります。
そんなときに、振動でVoiceOverのオンを振動で通知してくれるようになりましたので、確実にオンになったことを見分けることができるのではないかと思います。
とっても地味な改良ですが、盲ろう者にとって使いやすくなったと思います。

以上、今回はiOS18の触覚機能についてお届けいたしました。

iOSで点字テーブルを追加して切り替える方法

iOS17から新しく追加された日本語NBSCテーブルを利用する手順を記します。
他の点字テーブルも同じように追加できます。

 まず、ローターに点字テーブルを設定します。

設定 -> アクセシビリティ->VoiceOver -> ローター-> ローター項目を開き、点字表を選択状態にします。

 次に、日本語NBSCテーブルを追加します。

設定 -> アクセシビリティ->VoiceOver -> 点字 ->点字表を開きます。

現在追加されている点字表が表示されていますので、「点字表を追加」を実行します。

いろんな言語がありますので「日本語」を実行します。

ここに「NBSC 見出し」とありますので、ここにある「日本語」を実行して追加します。

 以上で準備完了です。

ローターで「点字表」を選択し、上下スワイプで「日本語NBSC」に切り替えてください。

記号類が点字表示できるようになったり、入力もアットマークなどの記号類の入力ができるようになります。

 ちなみに、この日本語NBSCテーブルは、某日本で開発された点訳エンジンが採用されているようです。

iOS機器と点字ディスプレイを接続する手順

iOS機器と点字ディスプレイを接続する手順を記します。

まず、対応している点字ディスプレイですが、国内のものでは、KGS社のBMスマート16及び40(ただし40は少し不具合があります)、及びBMスマートエアー16と3です。
以前はBMポケットも接続できたので可能かもしれませんが、最近確認しておりません。

日本テレソフトの清華シリーズは、製品カタログにiPhoneと接続できることが明記されていますので接続可能です。

海外製の点字ディスプレイの多くはiOSとの接続に対応しております。
例えば、エクストラが輸入販売しているブレイルセンスシリーズ、Focus Blue、アメディアが輸入販売しているオービット20など対応しております。

私の手元には、ブレイルセンスとBMスマート16及び40しかありませんのでとりあえずこれでご説明しますが、基本的な手順はどれも同じだと思います。

まず、点字ディスプレイの電源を入れ、スクリーンリーダーからの操作を受け付ける状態にしておきます。
ブレイルセンスシリーズであれば、ユーティリティメニューのスクリーンリーダーターミナルを起動し、bluetoothからの接続を受け付ける状態にします。
次に、iOS機器側を操作します。
設定 ->> アクセシビリティ ->> VoiceOver ->> 点字の順に進みます。
点字関連のさまざまな設定が表示されていますが、画面下の方の「点字ディスプレイを選択」と言うところに、現在近くにある機種がbluetoothの検索機能によって表示されているはずですので、それをダブルタップします。
機種によってはここでPINコードの入力を求めてくる場合がありますので、必要に応じて入力して「ペアリング」ボタンをダブルタップします。

以上で接続完了です。
うまく行くとVoiceOverが読み上げている内容が点字ディスプレに表示されます。

対応した機種をお持ちの方はぜひお試しいただければ幸いです。

iOS17で日本語点字機能が大幅に改善

 本日iOS17がリリースされました。
iOS17にはさまざまな新機能が搭載されましたが、我々日本の点字ユーザーにとってとてもうれしい情報があります。

 iOSには点字ディスプレイと接続して、画面に表示された内容を点字に表示したり、点字ディスプレイ上のキーボードからiPhoneに文字を入力する機能が備わっています。
しかしながら、これまでのiOSの日本語点字表示は日本語の点字の書き方の規則に従っていないため、その点字は非常に読みにくいものでした。
また、入力においては、点字ディスプレイ上からの点字入力動作が不安定で、漢字変換が行えなかったり、日本語文中に英数字を入力することができなかったり、また目的の位置に文字を入力することが困難など、多くの課題を抱えていました。
そのため、これまで日本のiPhoneユーザーで点字を使うユーザーはほとんどいなかったのではないかと思います。
しかし、そのことが、特に視覚と聴覚両方に障害がある盲ろう者が点字ディスプレイを用いてiOS機器を利用することは事実上不可能な状況におかれていました。

 この状況を何とか改善できないものかと考え、我々は融資を集い、2019年に「iOSの日本語点字問題を改善する全国集会」を結成し、日本語点字問題を検証し、それに基づき要望書の作成、さらにはそれを英文に翻訳を行い、アップル社に提出する活動を始めました。
 さらに、要望書を提出するだけでは、盲ろう者の置かれている困難な状況を理解していただけないと考え、2020年7月31日、及び2021年11月17日の2回にわたり、米アップル本社、及び日本支社に対してオンラインによる懇談を行い、日本語点字の入出力を改善していただけるよう申し入れを行いました。

 しかし、2021年にiOS15、2022年にiOS16がリリースされましたが、残念ながら実用的に利用できるレベルまでの改善は見られませんでした。
やはり、日本のVoiceOverユーザーで、しかも点字という、ごく少数の意見など聞いてもらえないのだ…
ほとんどあきらめモードになっていました。

 ところが、本日リリースされたiOS17では、日本語点字入出力が大幅に改善されていました。
 また、日本語点字テーブルに、新たに「日本語NBSCテーブル」という新しい点字テーブルが追加されています。
この点字テーブルを使用すると、Windows のスクリーンリーダーのような正確な点字が表示されます。
私は、この点字出力を用いて、Kindle書籍の読書など試してみましたが、とても快適に点字による読書を楽しむことができました。
また、入力においても、点字ディスプレイ上のキーボードを用いて漢字かな交じり文の日本語の入力、また日本文中に英数字の入力を行ったりできるようになっています。

 まだまだ改善していただかなければならない部分はありますが、アップル社が日本語点字入出力の改善に向けて取り組んでくれていることは、日本の点字ユーザーにとって朗報といえます。
今回の日本語点字機能は、iOS機器のみならず、iPadOS、MacOS、それからこれから登場するといわれているApple Vision Pro など、ほとんどのアップル製品に組み込まれるものと思われます。
このような機器が盲ろう者が利用できれば、外部との連絡、情報の入手、学習、就労など、多くの可能性がもたらされるものと期待されます。

 iOS対応の点字ディスプレイをお持ちの方は、是非1度お試しいただければ幸いです。
そして、お気づきの点などありましたら是非ご意見をお寄せください。
1人でも多くの方の意見が寄せられれば、それだけよいものになっていくと思いますので、ご協力をよろしくお願いいたします。