人工内耳という言葉のイメージから、人工内耳はすべてが手術によって体内に埋め込まれるようなイメージをお持ちの方も多いかもしれません。
しかし、人工内耳はすべてが体内に埋め込まれるわけではありません。
手術によって体内に埋め込まれるの、人工内耳の電極(インプラント)の部分ですが、実はこれだけでは音を聞くことはできません。
これに、体外装置を装着することによって初めて音を聞くことができるのです。
この体外装置は、メーカーによって呼び名が異なるようですが
- スピーチプロセッサー
- オーディオプロセッサー
- サウンドプロセッサー
などと呼ばれています。
これはいわゆるオーディオ機器で電池で動作し、マイクが内蔵されています。
最近はバッテリーで動作する充電電池式のものもあります。
この機械を側頭部に装着し、マイクで拾った音声が電気信号に変換され、皮膚を介して体内に埋め込まれた電極に音が伝えられることによって、人工内耳から音を聞くことができるのです。
ですから、まだ体外装置を装着していない私は、まったくの無音状態です。
また、電池やバッテリーで動作するということは、電池が切れれば音も聞こえなくなってしまうということです!
手術によって埋め込まれる機器なのに、以外になんというか、普通のオーディオ機器っぽいですね!
この装置を付けて、初めて音を聞くことを「音入れ」といいます。
昨日はこの体外装置の機種選択をしました。
人工内耳にもいくつかメーカーがあり、また体外装置の機種にもいくつか種類があります。
基本的に手術で埋め込んだ電極と同じメーカーの機種でないと使えないようです。
ですから、手術前に各メーカーの製品の特徴など把握しておくことも大切です。
最近ではブルートゥースでスマホや携帯音楽プレイヤーと接続して、ブルートゥースで音声を直接人工内耳に伝えることのできる機種も発売されています。
この機能を利用すると、例えばボイスオーバーのようなスクリーンリーダーの音声も、直接人工内耳で聞くことができるのかもしれません。
体外装置を付けて音を聞くことができるようになったら、試してみようと思っています。