MIDIインターフェース、S-MPU2NをDOSで使うには? 質問  ローランドのMIDIインターフェースボード、S-MPU2Nを購入しました。 これを 装着し、レコンポーザ98 Ver2.5を起動したのですが「MPUが接続されていない」 とエラーが出ます。アクセスレビュー4月号に、S-MPU2を使用するには付属のド ライバを組み込まないといけないと書かれていましたが、 Windows用のものしか 入っていませんでした。また販売店に問い合わせたのですが、 DOS用のドライバ は生産中止になっていると言われました。どうすればいいでしょうか。 答え  S-MPU2Nをレコンポーザ2.5で使用されようとされているようですが、この場合 MPU-401互換モードとして動作します。つまりMIDIのA,Bポートとも同じデータが 出力されますので、S-MPUの機能を最大限に活用することができません。 2.5F以 降でしたらS-MPU対応となっています。 まずそのことをあらかじめご了承くださ い。  さてドライバですが、S-MPU2Nに付属のフロッピーのなかに「WIN31」というデ ィレクトリがあり、そのなかに「SMPUENA.EXE」 というファイルがないでしょう か。これがDOSで認識させるためのファイルです。WIN31というディレクトリなの でWindows用と勘違いしやすいですね!!  インストール方法は「SMPUENA S」と入力して、 メニューに従ってセットアッ プするのが普通なのですが、どうもこのセットアッププログラムは音声がきちん と乗らないので、以下手動セットアップの方法を紹介します。  まず「SMPUENA.EXE」をハードディスクの適当なところ、例えば 「A:\SMPU2」 にコピーします。つぎにAUTOEXEC.BATに、つぎのような書式で1行追加します。 ------------------------------------------------------------------------ A:\SMPU2\SMPUENA.EXE -p[I/Oポートアドレス] -i[I/O割り込みIRQ] ------------------------------------------------------------------------  I/Oポートアドレスと割り込みIRQは、レコンポーザの設定と合わせておく必要 があります。レコンポーザの設定の確認と仕方は後述します。また他の周辺機器 と値が重ならないように注意してください。  さてまずI/Oポートアドレスですが、 レコンポーザで設定可能なアドレスは以 下のとおりです。 ------------------------------------------------------------------------ E0D0/E0D2 E4D0/E4D2 E8D0/E8D2 ECD0/ECD2 F0D0/F0D2 F4D0/F4D2 F8D0/F8D2 FCD0/FCD2 C0D0/C0D2 C4D0/C4D2 C8D0/C8D2 CCD0/CCD2 D0D0/D0D2 D4D0/D4D2 D8D0/D8D DCD0/DCD2 ------------------------------------------------------------------------  上記のなかから他の周辺機器で未使用のものを指定します。レコンポーザのデ フォルト値は「E0D0/E0D2」ですので、ここが空いていればS-MPUもここを使用す るように設定するのが楽でしょう。  つぎに割り込みIRQです。 これを設定するに当たり注意していただきたいの が、 S-MPUで設定するときはIRQで記述するのに対して、レコンポーザではINT表 記になっているということです。INTとIRQの対応は以下のようになっています。 ------------------------------------------------------------------------ INT0 = IRQ3 INT1 = IRQ5 INT2 = IRQ6 INT5 = IRQ12 INT6 = IRQ13 ------------------------------------------------------------------------  上記のうちレコンポーザではINT6は設定できません。従ってIRQでは、 3,5,6,12のなかから選択することになります。これも他の周辺機器と重ならない ように注意します。ちなみにレコンポーザのデフォルト値はINT1(IRQ5)となっ ています。  以上をふまえて、レコンポーザのデフォルト値である、 I/Oポートアドレスが E0D0、割り込みレベルINT1(IRQ5)に設定する例を書いておきますので参考にな さってください。 ------------------------------------------------------------------------ A:\SMPU2\SMPUENA.EXE -pE0D0 -i5 ------------------------------------------------------------------------  以上のような書式でAUTOEXEC.BATに記述しましたら、 パソコンを再起動しま す。(AUTOEXEC.BATを実行するだけでもかまわないと思いますが。)  これでS-MPU2N側の設定は終わりです。設定を確認するには、SMPUENA.EXEをな にもパラメータを付けずに実行することで確認できます。  さてつぎにレコンポーザ側の設定です。まずレコンポーザを立ち上げます。こ のとき「××が接続されていません」などと出ることがありますが無視します。 暫くするとレコンポーザが起動し「MAIN COMMAND」画面になるはずです。もしな らなかった場合は適当にリターンキーでも一度押せばなるはずです。  さて「MAIN COMMAND」画面になりましたら、F9キーを2回押します。するとイ ンターフェースの割り込みI/Oアドレス、 割り込みレベルの設定画面になりま す。2.5はS-MPUが設定できませんので、MPUのところの設定をさきほどS-MPU2Nの 設定に合わせます。  上下カーソルキーで、MPUのI/O PORT ADDRESSに合わせ、 設定を確認します。 デフォルトはE0D0/E0D2になっていると思いますので、 もし別のアドレスに変更 したい場合はROLLUP/ROLLDOWNキーを押すことで値が順に切り替わります。  つぎに下カーソルキーを一度押して、割り込みレベルの設定に移ります。デフ ォルトはINT1 (IRQ5) です。 変更したい場合は、 さきほどと同様 ROLLUP/ROLLDOWNキーを押して設定します。  設定が終わりましたら、ESCキーを押して「MAIN COMMAND」 画面に戻ります。 この状態では設定がされているだけで、まだ設定した内容が保存されておらず、 次回起動時に設定が有効になりませんので、設定を保存する必要があります。  F9キーを押し、続けてF10キーを押します。 設定した内容をディスクに書き込 んで良いかどうか聞いてきますので「Y」を入力します。  以上で設定が保存されました。レコンポーザを一旦終了し、再起動してくださ い。これでS-MPU2Nが認識されているはずです。  なお2.5の場合、起動時に「MIDIアダプタが接続されていません」 と出ますが 問題ありません。なにか適当なデータを読み込んで再生してみるなり、データを 入力して再生してみるなりして、正常に動作しているか確認してください。