なぜマニュアルが必要なのか


 少し話しが前後しますが、なぜマニュアルが必要なのか考えてみたいと思います。
 まずはマニュアルがないとその機械の操作が分かりません。 まあ基本的な操作であれば、どの機械も共通している部分が多いですが。
 なかには「俺はマニュアルなんかめったに見ないよ。見なくても適当に操作すれば使えるから」 などと言う人もいるかもしれません。たしかに私も適当にいじって操作を覚えることは少なくありません。
 しかし機械にあまり強くない人にとっては、 やはり基本的な操作であってもマニュアルがあった方がいいと思います。またマニュアルを読んで今まで発見できなかった機能に初めて気付くと言うこともあるはずです。
 これは実際の私の体験からですが、あるCDラジカセを買ったときのことです。テープやラジオ、 CDを聞く、録音するなどと言った基本的な機能は適当にいじってほとんどマスターしました。ところがある日、家族にマニュアルを読んでもらっていて知ったのですが、そのCDラジカセには、CDをテープに録音するさい、 あるスイッチを押しておくと、曲の途中でテープのA面が終わってオートリバースでB面に変わってしまった場合、A面で途中になっていた曲を自動的に頭から再生し、B面の頭から録音できると言う機能があったのです。これはなかなか便利な機能だと言うことで、 以後その機能を使っていたのですが、 もしマニュアルを読んでもらわなかったら気付かなかったと思います
 せっかく買った機械ですから、 やはりその機能を最大限に活用したいと言うのが普通の考え方でしょう。 そうしなければ「宝の持ち腐れ」になってしないます。 最近の機械はかなり高機能でいろいろなことができるものが多いです。 全ての機能を使わないまでも、自分にとって便利な機能を見つけだせるためにもぜひマニュアルは欲しいものです。
 またパソコン関連の周辺機器などはソフトウェアからコマンドを送ることでその機能を操作するものがあり、 表面にスイッチが付いていると言うものではありませんから 「適当に押してみて」と言うわけにはいきません。これらのコマンドはやはりマニュアルを見ないと分からないものです。
 このようにマニュアルは、製品を使用するうえで必要不可欠のものだと思います。

 ところでマニュアルには「本取扱説明書をよくお読みになり、 正しくお使いください。」などと書いてあります。じゃあマニュアルが読めない人はどうするんでしょうね。 もしマニュアルに書いてある注意事項を知らずに誤った使い方をして故障したり事故にあったりしたらメーカーは責任をとってくれるつもりなんでしょうか?
 また電話でその機械の質問をするとメーカーの方は「取り扱い説明書はお読みになりましたか」とか「マニュアルを何ページをお読みください」などと言うことがあります。 まあ視覚障碍者のためにマニュアルが読めない旨を伝えると答えてくれることは多いですが、いちいち説明するのもちょっとめんどうな気がします。(と思うのは私だけ?)
 マニュアルはついていても読めなければ「ないのと同じ」です。
 「必要か必要でないか」と言う以前に、 視覚障碍者から視覚障碍者でも読めるマニュアルを請求されたら、それを用意するのが「メーカーの義務」だと思います。でもなかなかその現実を理解してもらえないのがつらいところです。


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