視覚障碍者でも読めるマニュアルってどんなの?

 じゃあどうすれば視覚障碍者でもマニュアルが読めるのでしょう?
 まえのページを読んでいただければ、既にあるていど答えは得られるのではないでしょうか。ここでその方法を述べてみたいと思います。

などが考えられます。 ここで一つ一つの利点や問題点を考えてみましょ う。



マニュアルを点字にする
 まずこれがもっとも「視覚障碍者用」らしい方法だと思います。また紙になってるので何となく「マニュアル」って感じがしますね。(ぉ
 ただこれを作るには点字の知識が必要です。 各メーカーに点字の知識のある人が必要になります。
 また、実は点字本は一般の本よりかさばるものなのです。普通の分補盆を点字にした場合、2・3冊のぐらい、ものによってはそれ以上の分厚い本になってしまうのです。ですからおいておくのがちょっと邪魔と言った、提供を受ける側の問題もあります。
 また視覚障碍者全員が点字を読めるわけではないのです。むしろ読めない人の方が多いと言う統計があります。



マニュアルを朗読してテープに録音する
 私が考えるに、これが読めばいいだけなので、だれにでも比較的簡単に作れて、 だれでも利用できる方法だと思います。実際私は利用したことはありませんが、ソニーなどはいくつかの製品を「声の取り扱い説明書」 として、希望者にかせっとてーぷによるダビングサービスをやっているそうです。
 欠点は、知りたい箇所がすぐに見つけだしにくいことです。 「あぁ…、これどうやって接続すんがやったかのぉ」と思ったとき、接続について書かれた箇所をを見つけだそうとしても、点字なら目次などをたどってそのページに行けば良いのですが、テープはそれが大変です。
 なお最近これらの欠点を解消したもので、デジタルで録音できる「DAISY(デイジー)」と言うものが普及しつつあります。これはCDと同じものに、12時間ぐらい録音することができて、DAISY図書を再生する専用の再生装置を使って聴くものです。これの利点としてはインデックスが付けられますので、目次から知りたい箇所にジャンプしたり、本のようにしおりを付けたりできて便利なものなのです。またデジタルなので、カセットテープのように音質が劣化したりする確率が低いです。
 ただ今のところまだこの再生装置は一部の人しかもっていませんし、録音にはパソコンや専用ソフトが必要で、手がるに録音すると言うわけにはいきません。しかしそのうち普及するでしょうから、 そうなればかなり便利な読書装置になることでしょう。再生機が日常生活用具にでも指定されればいいんですけど!!
 とにかく「朗読して録音」は比較的良い方法だと私は考えています。



テキストファイルでフロッピーで提供する
 さきほども書きましたが、 視覚障碍者でも音声読み上げ機能や点字出力装置を使えば、パソコン上のテキストを読むことが可能です。 従ってマニュアルをメーカーからテキストデータと言う形で提供していただければ、それを音声に変換して読むことが可能です。
 最近では企業でも「IT革命」によってコンピュータかが進んでいますから、 手書きでマニュアルを作っているというメーカーはほとんどないでしょう。とすれば、印刷前の原文データをそのまま提供していただければ、電子データになっていますので読むことができるのです。
 またテキストデータは読む側にとってもメリットが多いです。まずは読みたい箇所をエディターなどで簡単に検索して見つけだすことができます。またデータの加工性と言う点でもすぐれています。 テキストデータは、音声や点字、また知的障害者の方であればかななどに変換して読むと言うこともできるでしょう。
 このようにテキストデータは読みたい人が自分の好きな形に加工することが可能なのです。
 問題点としては、 最近ではマニュアルを図や表を使って表現することが多く、 単純なテキストとして記述されていないことです。音声や点字等に変換できるのは、電子データでも「テキスト部分」つまり「文字の部分」のみなのです。絵や写真等グラフィカルなデータは、今の技術では我々にアクセスすることはできません。
 メーカーで製作されているマニュアルが具体的にどのような形式を使っているのか見たことがないので知らないのですが、 テキストに変換するのが困難な場合もあるかと思います。
 また視覚障碍者側の問題点としては、パソコンを持っていないと利用できないことです。 いくら視覚障碍者のあいだでパソコンが普及しているとはいえ、パソコンを利用している視覚障碍者はまだまだわずかです。
 あとは著作権の問題です。 テキストファイルになっていると言うことは簡単に複製することができますし、 また視覚障碍者以外の人にも利用可能ですから、下手すると悪用される可能性があります。
 これらについてはガイドラインを定めるとか、 利用者側もこのへんをわきまえて常識の範囲内で使用すると言ったことが必要かと思います。


次ページへ



視覚障碍者におけるマニュアル問題を考える目次に戻る

Kuyo's Homepage topへ